汗対策〜水分補給から制汗剤まで〜

  1. 美肌生活

こんにちは。RITSUKOです。

今日の話題は、、、

汗対策〜水分補給から制汗剤まで〜

夏がそこまで来ています。水分補給と制汗剤、汗にまつわるいろいろをまとめてみました。

水分補給の仕方

水分補給の仕方

水分補給には、ナトリウムの動きが重要

汗は血液から作られるのですが、普段はミネラル類(ナトリウムなど)は汗腺で再吸収されて水分が99%の汗が出ます。しかし、汗腺が塩分を再吸収するには限度があるため、汗が大量に出る夏には「しょっぱい汗」が出ます。これがミネラルの含まれた汗です。ナトリウムが汗に混じって体外へ出ていくことで、身体がミネラル(主にナトリウム)不足になってしまうのです。

水分補給に適した飲料は?

細胞膜には「浸透圧」があり、「濃度の薄い側から濃い側へ」と液体が移動します。たとえば、ナメクジに塩。塩の方へとナメクジから液体が出て来ます。

アイソトニック飲料(浸透圧が同じ=ゆっくり吸収される)

じっとしているとき、これからお出かけする、これから運動をする、という時には、糖分が多めのアイソトニックウォーターが適しています。

アクエリアス、ポカリスエット等があります。

ハイポトニック飲料(浸透圧が低い=早く体内に取り込まれる)

真夏のお出かけ中や、「喉が渇いたー!」という時には、水分が早く吸収されるハイポトニックウォーターがおすすめです。

ヘルシアウォーター、スーパーH2O、ヴァームウォーター、ポカリスエットイオンウォーター等が挙げられます。

その他、ミネラルの多い水(水道水はミネラルが低いのでダメです)、麦茶がオススメです。

緑茶、ウーロン茶は、含まれているカフェインのせいで、よけいに水分が排出されるのでダメです(すぐに尿として体外へ出ていってしまうのです)。

ハイポトニックウォーター、アイソトニックウォーター、経口補水液のまとめ

・アイソトニックウォーター・・・体液と同じ濃さ・糖分あり4~6g塩分少なめ(0.1g)

・ハイポトニックウォーター・・・体液より薄い・糖分少なめ(2~3g)塩分少なめ(0.1g)

・経口補水液・・・体液より薄い・糖分少なめ(2~3g)塩分多め(0.3g)

お出かけ中に、「喉が渇いた!」時、コンビニでハイポトニックウォーターを探す方法としては、ポカリスエットを基準に考えると分かりやすいです。ポカリスエットより、糖分が半分〜半分以下であれば、ハイポトニックウォーターである確率が高いです。

経口補水液は塩分が多いので、「常時飲む」には適していません。

水分補給の量は?

1日に1.2〜2リットルとされています。ふつうの水を飲み過ぎると、ナトリウムが低くなりすぎることで、めまい、意識障害、最悪の場合、死亡もあり得ます。アメリカの水飲み大会では、7リットルの水を飲んだ選手が亡くなりました。

汗って?

汗はもともと乳酸の多い弱酸性です。夏になると重炭酸イオンが濃くなり、アルカリ性に傾きます。汗が蒸発することでアルカリ度がさらに上昇し、皮膚に対して強い刺激になってしまいます。アトピーの方は要注意です。かいた汗はこまめに拭き取ることが重要です。

汗腺の種類

汗腺の種類

エクリン腺・・・汗腺の99%はエクリン腺です。エクリン腺は、皮膚へ直接開口します。無色の汗を出します。

アポクリン線・・・汗腺の1%がアポクリン腺です。毛穴に付属しており、乳白色の汗を出します。脂質、タンパク質が含まれており、皮膚の常在菌によって分解されると、臭いを発生させます。

汗の種類

汗の種類には3種類あります。

・普通の汗・・・全身にかきます。手のひら、足の裏にはかきません。

・緊張の汗・・・ワキ、手のひら、足の裏にかきます。

・辛い食べ物による汗・・・額、鼻にかきます。

汗(ワキ)を止めるには?

汗(ワキ)を止めるには?

医学的には3種類あります。

数日間・・・塩化アルミニウム製剤です。医薬品の「パースピレックス」を使います。

塩化アルミニウムはエクリン腺の中に入り込み、水酸化アルミニウムとなってケラチンとともに角栓となり、汗腺を詰まらせます。詰まらせることで汗が出なくなるという仕組みです。汗腺を詰まらせても3〜5日程度で排泄されるので、パースピレックスを使用するのも3〜5日おきでOKです。

エクリン腺の中に素早く入り込ませるためにエタノールが配合されています。アルコールアレルギーの方は使えません・・・。分解された塩酸は一般的には刺激になるのですが、そこは特別に工夫され、なるべく刺激がないように処方されています。塩化アルミニウム濃度はストロングタイプで25%、普通肌用で20%、敏感肌用で15%です。ストロングタイプは、塗布時に「チリチリ感」を感じることがあります。普通肌用で慣らしてからの使用をおすすめします。

日本の医薬部外品「オドレミン」シリーズでは、パースピレックスの敏感肌用とほぼ同濃度の塩化アルミニウム13%を使っています。比べると、パースピレックスの方が濃度も上げて行けるしよさそうです。

一般に売られている制汗剤は、殺菌作用、毛穴引き締め作用です。医薬品の塩化アルミニウムよりも、効果は劣ります。ワキの臭いが気になる方は、パースピレックスで汗を止め、殺菌作用のある制汗剤と併用するとよいでしょう。

数ヶ月・・・ボトックスを細かく注射します。

交感神経の伝達物質アセチルコリンを分泌させないようにすることで、「汗を出せ」という命令が「エクリン腺」に届かなくなります。3日目くらいで、ワキ、手のひら、足の裏がサラサラになり、4〜6ヶ月持続します。

数年〜半永久的・・・手術、あるいは電磁波でワキの汗腺を壊す治療があります。

半永久的に汗が出ないようにするのですが、皮膚に熱傷が起こるリスクがあります。

 

夏の水分補給、適したものを選んで飲んでくださいね。

ワキ汗対策も、ご自身に合ったものをお選びください♪

 

以上、水分補給からワキ汗対策までまとめてみました。お役に立てれば幸いです。

Dr.RITSUKO(朽木 律子)

美容皮膚科医、『美肌道』コスメ開発者。医師として初めて化粧品成分検定1級を取得。
美容皮膚科医として、東京の美容クリニックで院長を務める傍ら、長年コスメ開発に勤しむ。確かな知識に基づいた厳選成分、ドクターズコスメの限界を攻める超高濃度なコスメを、丁寧に時間をかけて開発している。

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